有料職業紹介事業とは
有料職業紹介事業とは、求人又は求職の申込みを受けて、求人者と求職者の間における雇用関係の成立を有料であっ旋することをいいます。
通常は、求職者を企業に紹介し、雇用契約が成立した場合に、企業側から手数料を受け取ることになります。有料職業紹介事業を行うには、厚生労働大臣の許可が必要です。
また、事業主は、職業紹介事業を行う事業所ごとに、事業報告書(4月~3月内容)を作成し、事業主管轄の労働局へ毎年4月末までに、事業報告書を提出しなければなりません。(取扱実績がなくても提出が必要です)
有料職業紹介事業の許可申請手続
有料職業紹介事業を行おうとする事業主は、職業紹介を行う事業所ごとに必要書類を本店を管轄する都道府県労働局を経由して厚生労働大臣に提出しなければなりません。
有料職業紹介事業の許可基準
有料職業紹介事業の許可を受けるためには、次の基準を満たす必要があります。
1.申請者が、当該事業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有すること。
①資産(繰延資産及び営業権を除く。)の総額から負債の総額を控除した額が、500万円に申請者が有料職業紹介事業を行おうとする事業所の数を乗じて得た額以上であること。
②事業資金として自己名義の現金・預貯金の額が、150万円に申請者が有料職業紹介事業を行おうとする事業所の数から1を減じた数に60万円を乗じた額を加えて得た額以上であること 。
2.個人情報を適正に管理し及び求人者、求職者等の秘密を守るために必要な措置が講じられていること。
①個人情報管理体制に関する判断
求職者等の個人情報を適正に管理するための事業運営体制が整備されていること。
②個人情報管理の措置に関する判断
求職者等の個人情報を適正に管理するための措置が講じられていること。
3.申請者が、当該事業を適正に遂行することができる能力を有すること。
①代表者及び役員(法人の場合に限る。)に関する要件
代表者及び役員(法人の場合に限る。)は、欠格事由に該当する者その他適正な事業遂行を期待し得ない者でないこと。
・貸金業、質屋営業を営む者にあっては、それぞれ許可等を受け適正に業務を運営していること。
・風俗営業、性風俗関連特殊営業、接客業務受託営業その他職業紹介事業との関係において不適当な営業の名義人または実質的な営業を行う者でないこと。
②職業紹介責任者に関する要件(職業紹介を行う事業所において、職業紹介に係る業務に従事する者50人について1人を選任しなければなりません。)
職業紹介責任者は、欠格事由に該当する者その他適正な事業遂行を期待し得ない者でないこと。
労働関係法令に関する知識及び職業紹介事業に関連する経験を有する者であること。
・職業安定局長が指定する者(社団法人全国民営職業紹介事業協会・社団法人日本人材紹介事業協会)が行う「職業紹介責任者講習」を受講したものであること。(許可申請の受理の日の前5年以内の受講に限る。)
・成年に達した後3年以上の職業経験を有する者であること。
③事業所に関する要件
有料職業紹介事業を行う事業所はその位置、面積、構造、設備からみて職業紹介事業を行うに適切であること。
・職業紹介の適正な実施に必要な広さを有するものであること。具体的には、職業紹介事業に使用し得る面積が原則として20平方メートル以上であること。ただし、専らインターネットにより対面を伴わない職業紹介を行う場合については、面積の大小を要件としないこと。この場合において、対面を伴う職業紹介事業の運営がなされたときは、許可の取消しの対象となる旨の許可条件を付するものとすること。
・求人者、求職者の個人的秘密を保持し得る構造であること。
・事業所の名称は、利用者にとって公的機関と誤認を生ずるものでないこと。
④適正な事業運営に関する要件
・申請者が国または地方公共団体でないこと。
・有料職業紹介事業を会員の獲得、組織の拡大、宣伝等他の目的の手段として利用するものでないこと。
・事業主の利益に偏った職業紹介が行われるおそれのあるものでないこと。
・その紹介により就職した者のうち、労働者災害補償保険法施行規則第46条の18第5号の作業に従事する者が、同法第35条第1項の規定により労働者災害補償保険の適用を受けることを希望した場合に、同項に規定する団体の代表者として所定の申請を行うものであること
・法の条文の内容を含む業務の運営に関する規程を有し、これに従って適正に運営されること。
・徴収する手数料を明らかにした手数料表を有すること。
・他に名義を貸与するために、または職業紹介責任者となり得る者の名義を借用して許可を得るものでないこと。
有料職業紹介事業許可申請の書類
有料職業紹介事業の許可申請には、以下のような書類と添付書類が必要となります(以下は、法人(会社)で申請する場合の例です)。
1. 有料職業紹介事業許可申請書(様式第1号)
2. 有料職業紹介事業計画書(様式第2号)
3. 届出制手数料届出書(様式第3号)
3. 定款
4. 登記簿謄本
5. 役員の住民票(本籍地の記載があるもの)
6. 役員の履歴書
7.業務運営規程
8.個人情報適正管理規程
9.最近の事業年度における貸借対照表及び損益計算書(最初の決算が終了していない新設法人の場合は、会社設立時の貸借対照表で可)
10. 最近の事業年度における法人税の納税申告所の写し(最初の決算が終了していない新設法人の場合は、不要)
11. 納税証明書(最初の決算が終了していない新設法人の場合は、不要)
12. 事務所の不動産登記簿謄本及び不動産賃貸借契約書
13. 派遣元責任者の住民票及び履歴書(役員と派遣元責任者が同一人物の場合は不要)
有料職業紹介事業で取扱うことができない職業
有料職業紹介事業の対象となる取扱職業の範囲は、港湾運送業務に就く職業、建設業務に就く職業、その他有料職業紹介事業においてその職業のあっせんを行うことが当該職業に就く労働者の保護に支障を及ぼすおそれがあるものとして厚生労働省令で定める職業以外の職業です。なお、この厚生労働省令で定める職業は現在定められていません。
●港湾運送業務
港湾運送業務とは、港湾労働法第2条第2号に規定する港湾運送の業務又は同条第1号に規定する港湾以外の港湾において行われる当該業務に相当する業務として厚生労働省令で定める業務。
●建設業務
建設業務とは、土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業またはこれらの作業の準備の作業に係る業務。
